撮影:西 裕之 今回「杉沢の2線機関庫」を製品化するにあたり、西 裕之氏より多くの御協力を頂きました。そのひとつが、ここに掲載する写真です。 西氏のご許可のもとHPでも公開させて頂きますので、ご参考になさって下さい。いかに製品が実物に忠実に再現されているかも併せてご覧頂ければ幸いです。 機関庫は手前の木造事務所の建物裏手で屋根が光って見える建物。 五城目営林署杉沢森林鉄道の杉沢貯木場にあった機関庫は、森林鉄道用内燃機関車庫の中では最も好ましい形態を持つ機関庫のひとつだと私は思います。 私が初めて杉沢に行ったのは昭和59年の夏で、軌道の廃止から15年近く経っていました。 各地で営林署事業の縮小が始まった頃でしたが、貯木場はまだ機能しており伐採された杉がいくらか積んでありましたが、レールのなくなった構内は往時と比較にならないほど閑散とした印象を受けました。 しかし、かろうじて機関庫は残っており、自動車の車庫として使用されているようでした。 残念ながら正面の木製扉は外されており、だいぶくたびれたような感じがしました。その隣の事務所建物は健在でしたが、木炭倉庫は取り壊されており、貯木場事務所も新しく別に建て変わっていました。 今回の製品化にあたり初めてネガから焼いてみると、思ったよりも細部を撮ってないことに気がつきましたが、この機関庫を廃止後わざわざ撮りに行かれた方も少ないと思いますので、工作時の組み立て用資料としてお役立て頂ければと思います。 現在は貯木場も廃止され、建物も全て取り壊され、整地されて広大な空き地となっているそうです。 (西 裕之) 木製扉は外されている。張り出した部屋の部分は工作室と休息室。大きな2段の窓がこの機関庫の外観を特徴付けている。 外部網戸のようなものが取り付けられているが、これもややうるさいのであえて省略して頂いた。 後ろ側は波板の外部補強が張られているが、これは軌道の末期にも既に張ってあった。製品では、建築当初を想定して原形で製品化して頂いた。 |