皆さんの工作台から

山下Tさんの作品から

2008/11/12
久しぶりに山下さんが遊びに来られ、「遠山のモーターカー」をごそっと出されました。実はこれらのモーターカーは、当社が数年前に行った「モーターカーコンテスト」に出品しようと頑張っていたものらしく、結局は詰めの作業が間に合わず、ボンゴ改造のモーターカーだけを出されたとのこと。つまり他のモーターカーは結構いいところまで行っていたそうで、彼の遠山に対する情熱の熱さを感じてしまいました。
 ただ前面の表情がとぼけたものは「酒井製モーターカーV」からの改造ですから新作(?)ですが。このとぼけた感じがイイですね!野尻のものとも少し表情が違う。「この遠山のと野尻のとを出しましょうヨ!」と盛んに焚きつけられてしまいました(^^ゞ。確かに面白い題材ですね!


2007/10/21
最近盛んに「木曽の酒井製5tボギーDL」のパーツを買っていかれると思っていたら、出来上がった新作を持参されました。これがやたらカッコイイ!ご本人曰く「どこかに居そうな雰囲気のフリーランスですから」と仰るものの、山崎営林署音水の34号機にどことなく似ている。それをボクが云ったら彼も「実はそうなんですけど、製品の側板をそのまま使ったので、点検扉の形なんかが微妙に違うんです」との弁。特徴ある正面はロスト製でワールド工芸のEF58用を、窓枠はウチの5tDL後期型のものを使ったそうな。なるほど。適度なウェザリングも効いて、なかなか雰囲気のある作品にまとめ上げる技量は流石でした。


2005/11/09
「酒井製モーターカーW」の引取りがてら、「モーターカーコンテスト」用のパーツを探しに来られた山下さん。新作を持って来られました。素材はワールド工芸の84号機。例によってウチのパーツを随所に使いながら、他のDLと並べても違和感の無いように仕上られています。さすが!!まずビックリしたのが、ボンネット上部の色。「キャブフォワード」のように屋根とともにグレーに塗られている。WEB上の写真を色々検討した結果、グレーと判断されたそうです。改めてそのつもりになって見ると、それらのカラー写真は確かにグレーに見えますねえ。最近めきめきと上達したフィニッシュワークも見所のひとつです。しかし、イイですねえ84号機。早く製品化したいです!!


2005/08/05
久々に山下さんが遊びに来られました。新作を持って。今回の新作は92号機と99号機。出来上がったばかりの「濁川」で初めてのお立ち台撮影となりました。
 まずは92号機。これは皆様も御存知のようにワールド工芸の製品がベース。本人曰く「モデルワーゲンの95号機か何かをベースにして、ワールド工芸のサービスセンターでパーツを分けてもらった方が早くて安上がりだったかも」と言うように、台枠をはじめとして殆どのパーツは当社のものに交換しています。オリジナルの部分はボンネット側面とコンプレッサーカバー、キャブ側面とドアーのみだそうです。
 塗装はプラカラーの「イスラエル空軍迷彩色」と「湘南グリーン」だそうです。これにきつ目のドライブラシでウェザリングしています。
 続いては99号機。白眉は開放された後部ボンネット。乗工社製バッテリーと燃料タンク(パーツはエアータンクだったそうですが)を巧い具合に流用しています。エンジンは16番のエムテックス製DMH17Cディーゼルエンジン(DF-115トルクコンバーター付き)を切り継ぎして仕上たそうですが、「このエンジン、こないだ採寸してきたのよねエ。改良新製品に入れようと思って」のボクのひと言にガッビーン!!クリーム色はスカ線クリームに山吹色を混ぜたものと、阪急マルーンに茶色・白色を混ぜたものを塗ったそうです。その上から水性ウェザリングカラーでドライブラシ。なかなかメリハリがある仕上げは、女優さんのお化粧のようでした。



2004/10/01
盛んにパーツを買って行かれ、一体何を作っているのかと思いきや、「こんなのが出来ました〜」と持って来られたのがこの車両、137号機とC型客車です。
  137号機はボクのと同じように「やまばとDL」から加工したものですが、何と云っても仕上げが素晴らしい!!7tクラスのエンジンは6気筒で、5tの4気筒のタイプよりも少し大きめ。それを表現するのに、エンジン2個を切り継いで仕上げたそうです。塗装はミスターカラー(グンゼクレオス)の122番・RLM82・ライトグリーン(ドイツ機上面色)を使ったそうで、その上から水性塗料のサビ・ドロ・砂ホコリ色でウェザリング。エンジンやコンプレッサー周りは、エンジングレーを塗ってから銀色をドライブラシして、水性オイル汚れで化粧をしたそうです。プラカラーって、微妙な色が揃っているので、使い方によっては重宝しますね。
  C客の方も、ナンバーのペンキが流れた感じなんか、なかなか素晴らしいです。昨年の「5tDLコンテスト」で金賞を射止めてから、何かひと皮剥けた感じですね。


2003/11/23
気がつけば一年以上も間が空いてしまいましたね。昨日山下さんが遊びに来られ、息抜きに軽い工作をしました、と言って見せてくれたのがこの2軸ゴンドラです。
  大きい方の2両。側板に角穴が開いている方は乗工社のA型ゴンドラのを切り詰めて使用、開いていない方は当社のを切り詰めたそうです。台枠は乗工社の貴賓車のものに0.3mm真鍮板で裏打ちをして、当社の木製運材台車(Bタイプ)用軸受メタルをセットしたそうで、転がりは抜群でした。井桁の中枠は当社の木製運材台車用のを2個切り継いだそうです。確かに2軸のこのタイプは二つありますものね。
  小さい方は自作の上まわりに、当社の木製運材台車(Bタイプ)を組み合わせたとのこと。こんな工作も楽しいものです。


2002/09/05
ここのところZゲージ用KDカプラー取り付けの研究をしておられる山下さんが、その途中経過を見せに来てくれました。Z用には数種類あって、N用のようなカプラーポケットに入ったものや、ポケットが無いものまであります。今回山下さんが使ってみたのは、5tDLにポケットの無いKD−902、運材台車にポケットの有るKD-905。
  DLはエンドビームに4段あるカプラー穴の下2段を貫通させて、カプラーピンの入る穴に1mmのタップを切って止めてあります。またその後部コイルスプリング(半分に長さをカット)が入る丸穴を開けた1mm板を半田付けし、さらに0.3mm板でそのバネを押さえてあります。そのままではギヤーボックスの後部とは干渉するので、その角型スペーサーはネジ穴ギリギリまでヤスり込んであります。
  一方、運材台車の方はポケットが入るように中央部をカットして組み込んでありますが、台車の上面よりも出っ張っていないので、客車などのデッキを貼る事も可能だし、貼ってしまえばポケットも目立たなくなります。


2002/07/13
No.14 B型客車
もとネタは乗工社の丸瀬布客車。これもオーバースケールの高さを低くするために上下方向を切り詰めて、さらにKDカプラーの逃げ用の欠き取り部分を塞いだ。屋根は「当社のやまばと号」用(端板も)を2枚使用し、「やまばと号用客車」と繋いだ時に違和感が無いように(特に高さが揃うように)仕上げたもの。塗装はプラカラーの「交流電機用赤」に「インディーブルー」を混ぜたものだそうです。
  こうして3輌見せられると、欲しくなってしまいますね。でも山下さんいわく「大変だよ」と。「ならば製品化しちゃおうかナ」と言ったところ、「頼むから暫くは作らないで下さいヨ。ようやくカタチにしたんだから」とさ。



2002/07/12
No.17 B型客車
もとネタは乗工社のC型客車(2段窓タイプ)を3輌分使って作りました。横方向と縦方向の切り継ぎ(窓も上下の寸法を詰めて、桟を新製)、屋根は当社の大型B型客車用(端板も)を、ドアーは乗工社のC型客車(2段窓タイプ)用を流用。これも戸袋窓の表現も怠ってはいません。



2002/07/11
久々に(1年以上ぶりに)山下さんが作品を持って遊びに来られました。来るたびに何やら部品を買い込んで行かれるので、ある日「いったい何を作ってるの?」と訊ねたところ、「ボギーのB客ですよ」と答えられた山下さん。あれから数ヶ月たったこないだ、ついに見せてもらえましたので、3回に亘って御紹介しましょう。3輌共通の製作コンセプトは「モデルワーゲンの製品と繋いで、全く違和感を無くすこと」だそうですが、「簡単ではありませんでした。疲れた」とのこと。このような製作ばかり最近やっていたので、「茶箱」が溜まる一方で、「頑張ってこなさないと」という言葉が印象的でした。
王滝のNo.14 B型客車
もとネタは大型B型客車を1輌分まるまる使って作りました。ドアーは乗工社のC型客車(1段窓タイプ)を使用。戸袋窓の表現も怠ってはいません。台車+カプラーは当社の「やまばと号」用を使用。



2001/05/21
「山下さんのアルバムから」でお馴染みの山下さんが「王滝の33号機」の引き取りがてら遊びに来られました。ちょっとした小箱を持って。それは乗工社のワークカーを改造したものですが、動力装置には当社のナロー用を使用し、上まわりは大幅にスリム化を計り、よりスケールに近づけたもの。彼によると、製品は「軽便の譜」に掲載されている図面よりもかなり大きいそうで、ラジエター以外は殆ど新製したそうです。前後ヘッドライト・後部引き違い窓・カプラーは当社の部品を使用。ヘッドヘビーを防ぐために、屋根裏や台枠後部内には板ウエイトを貼ってありました。