あけまして、おめでとうございます。 毎年恒例の「大風呂敷」を広げる候となりました。 皆さん、この大風呂敷を結構楽しみにして下さってるようで、年の瀬になると「来年はどんな大風呂敷を広げてくれるか楽しみにしています!」的なメールをよく頂きます(^^♪。 まあ、寄席へ大笑いしに行くような、軽い気分でお楽しみ下さい。 なお、製品は総てHOeで、製品の前の番号は必ずしも発売順ではありません。 1.仙北のDC102 2.仙北のキハ2406 3.仙北のキハ2401&2402 4.九十九里のケハ107 5.旭重工製の4tGL 6.木曽の協三製5tDLU*No.101・105・111 7.松本製材のGL 8.松本製材のボギー材木車 9.千頭の酒井製5tDL*DB6 10.千頭の協三製4.8tDL*DB12 11.頸城のト2・3・5・6&トフ1・4 12.頸城のワ7 13.立山砂防の北陸製モーターカーV*12-10-2 14.立山砂防の人車U*62-10-113型 15.立山砂防の雑貨物車*5-10-72型 16.立山砂防の保冷車*9-10-8 17.立山砂防の上部点検車*12-10-1 18.尾小屋のホハフ6 19.沼尻のボサハ14 番外.書籍「簡易軌道写真帖U(仮題)」 毎年この大風呂敷を広げるのも恒例になってしまいましたが、皆さん「寅さんの映画」を正月に見に行って大笑いしながら正月を迎える気分で楽しんで頂けているようなので、こちらも張り合いがあります(^_-)-☆。 このように新製品のラインナップを見て楽しんで頂くのもメーカーの務めと考えておりますが、この中の1両でもお求め頂き、実際にモデルワーゲンの製品の良さを実感して頂けたらと思います。 大風呂敷でその年の2/3位の製造予定品を発表して、10月の「軽便祭」の際に残りの1/3を発表するのが通例になっていますが、年末近くなると電話やメールで希望品を直訴(^O^)して来られる方もいらっしゃり、案外参考にさせて頂いております(^_-)。 逆に発表はしたけれども、全く反応のない製品は発売時期を調整させて頂く場合もあります。 一昨年はコロナにより一部の製造工場を切り替えたりした事から思うように生産が上がりませんでしたが、昨年からはその生産体制も拡充させ、「バテロコ」や「なべとろ」などの思わぬ製品まで飛び出しました。 いずれの製品も、ナローゲージでありながら「手にした時に、これぞブラスモデル!」と思わずニンマリしてしまうような、小さくても手応えのある逸品に仕上がっております。 (赤文字の製品は、クリックすると該当ページにジャンプします) 1.仙北のDC102 昨年から始めた「仙北シリーズ」を今年は充実させるべく、魅力的な機関車DC102を製品化致します。 沼尻に譲渡されたDC103は前後非対称の凸型でしたが、こちらは同じ凸型ながら燃料タンク側は丸みを帯びたスタイルで、まるで静岡鉄道の「蒙古の戦車」のようです。 しかも床板が一直線ではなく段がついていて、得も言えぬ雰囲気を持っています。 この製品はもうじき受注開始されます。 2.仙北のキハ2406 人気のある車両だけに他社からも製品化されていますが、何10年か後に見ても見劣りのしない決定版を目指しています。 この彩色にあたっては、様々な書籍で調べたりネットで画像を検索し、その道の識者の方にも御意見を頂戴したのですが、どうやら廃止時に至るまで外観図の右半分のように濃い青色のままだったようです。 もちろん未発掘の写真があるかも知れませんが、いまのところ明るい青色の写真は発見できていません。 しかし、不思議なのは他社の完成品が明るい青色に塗られていることです。そのような事から、当社の塗装済完成品は濃い青色を推奨しつつも、御希望によっては左半分のような明るい青色で仕上げてお納めする方針としました。 3.仙北のキハ2401&2402 この気動車の色についても色々とネットで調べたり、有識者の御意見をお聞きしたりしたのですが、当初は濃い青色+クリーム色で塗り分けは窓の上下で一直線。その後に図のキハ2401のような金太郎の塗り分けに変わりました。 最終的には図のキハ2402のような明るい青色+クリーム色になったのですが、キハ2401の方はお別れ運転の時点でも濃い青色のままだったようです。 つまり、キハ2401は明るい青色に塗り替えられずに廃線を迎えたことになります。 ですから、仙北鉄道の場合は初期色とか末期色という表現は当たらないようで、他の車両でも同様に明るい青色にならずに終焉を迎えたケースもあるようです。 4.九十九里のケハ107 キハよりも車体は短いのにボギー式という点、それでいて屋根の風情などはイッパシの九十九里風になっている可愛らしい客車も予定されていて、既に設計も完了しています(^_-)-☆。 九十九里の面白さというのは、単端がこういった様々な客車を何両も牽いて走っていた点にあり、そういう意味でも外せないアイテムのひとつです。 5.旭重工製の4tGL 一去年のこの世界の一大事はコロナの蔓延という暗い話題だけでなく、この貴重な機関車が綺麗な状態でまだ潰されずに残っていたということでしょう。 長野市にある建設会社でかつては使われていて、同社が最初に購入した重機として社長宅に保管されていたものが突如として社屋の前庭に展示され、早速採寸に行ったのは当然のなりゆきです。 既にこの製品は設計が完了しておりますので、ボクのGOサインを待つのみとなっております。 6.木曽の協三製5tDLU*No.101・105・111 「助六の酒井製5tDL」は[までヴァージョン展開をしましたが、この5tDLも小粒ながら味わいのある機関車です。 木曽の協三製138号機を以前発売致しましたが、屋根上にエアータンクもないスッキリした姿が魅力です。 協三製鋳鋼台枠の特徴である側台枠を前後からボルトで止める方式は、酒井や加藤などとは違った趣があります。 7.松本製材のGL 昨年、突如として松本製材のボギーDLが製品化されましたが、同じ会社で使用されていた機関車、それがこのGLです。 外観図では見えませんが、ドアーもない解放キャブなことから計器パネルも装備させました。 この製品も「ボギーDL」と同様にKATO製動力を使用したために製品化が可能になりました。 8.松本製材のボギー材木車 上記の「ボギーDL」や「GL」と共にペアーを組みたい車両です。 床板からステイクポストまでは一体のロストワックス製として、工作を簡略化しつつもディテール豊かな製品に仕上げました。 もうじき発売となります。 9.千頭の酒井製5tDL*DB6 SLで有名な大井川鉄道の奥には千頭森林鉄道がありました。 そこには独特のカラーリングを施された機関車たちが活躍していて、いずれも東京営林局スタイルをしていました。 特徴はカラーリングのみならず、屋根上に乗せられたエアータンク、巨大な首振りカプラーなど枚挙に暇がありません。 数次に亘る「助六の酒井製5tDL」の技術を駆使して、この魅力的な機関車を製品化致します。 10.千頭の協三製4.8tDL*DB12 木曽において「協三」は少数派でしたが、意外なことに他の森林鉄道に目を向けると「協三製DL」のシェアーも侮れないことが分かります。 木曽の協三製138号機は神岡営林署から木曽に移ってきた機関車でしたが、これの兄弟機のようなものがDB12です。 手慣れた技術でこの機関車も製品化をしようと設計を致しました。 11.頸城のト2・3・5・6&トフ1・4 頸城シリーズに無蓋車が加わります。「ト」は普通の貨車のように足踏みブレーキ式、「トフ」はハンドブレーキ式で、その用途の違いは「トフ」の方は走りながらブレーキを掛ける事ができた事でしょうか? 当社の無蓋車の製造方法に則って、ディテール豊かなロストワックスを使い、内側まで手を抜かないものになります。 12.頸城のワ7 こちらも頸城シリーズに加わる有蓋車です。頸城のワ1〜11の仲間なのですが、1両だけは鉄板張りに改造されました。 貨車の魅力というのは統一された美しさというよりも雑多なものが混じって編成される面白さにあると思うのですが、今までに発売した「ワ1〜11」や頸城のワ12&13と組み合わせると妙味が増すことと思います。 13.立山砂防の北陸製モーターカーV*12-10-2 数字で車両番号を表すようになって製造年度が分かり易くなったのですが、その数字が表すように平成12年度製のモーターカー。 このモーターカーの特徴は後妻面に大きな開き扉がある事で、担架をここから入れやすいように工夫されています。 屋根上には一時使われていたGPS装置の箱が載り、ルーフキャリアまで装備されています。 細かいハナシですが、モーターカーのドアは一見同じように見えても、大きさやドアハンドルの種類などが違い、車両ごとにロストワックスを作り直さなければならず、これを精密なロストワックスで作っているので「統一してくれよ!」と云いたくなってしまいます(^^ゞ。 14.立山砂防の人車U*62-10-113型 さて、ここからは続々と現役バリバリの客車群が登場します。 スイングアーム式軸受や前後に装備されたヘッドライト、そして妻面の複雑な配管など、新鮮味に溢れています。 15.立山砂防の雑貨物車*5-10-72型 一見、人車Uと似ていますが、車内には座席がなく、荷物の積み下ろしをしやすくするために扉が大きくなっています。 16.立山砂防の保冷車*9-10-8 車内半分にはクーリングシステムが備わっているため、残り半分が左右ともに大きなスライドドアー、しかも屋根上にはエアコンシステムまで搭載された保冷車。 いかにも新機軸の車輛らしさに溢れています。 17.立山砂防の上部点検車*12-10-1 上部点検車ですから屋根には大きな窓が備わり、車体4隅には流石にカーブドガラスではないものの窓柱のない窓ガラスが備わった車両。 グラスカステンと云ったら言い過ぎになりますが、かなりカッコ良いスタイルをしています(^^♪。 18.尾小屋のホハフ6 尾小屋の客車は三重交通から譲渡されたものが大半を占めていましたが、この客車も同様でした。 しかし、この客車の特徴は、まるで京浜急行の電車のように窓が大きくて開放的な雰囲気であった点です。 同じ三重交通の仲間でありながらホハフ5の暗さとは対照的です(^O^)。 そんなホハフ6も貴方の尾小屋に混ぜてあげてください(^^♪。 19.沼尻のボサハ14 これも以前、沼尻シリーズを展開したときからリリースを望まれていながら実現できなかった客車。 栗原から譲渡されたもので、窓が大きめで明るい感じがするのが特徴。このように氏素性が異なる客車を繋げる楽しみが沼尻にはあります。 番外.書籍「簡易軌道写真帖U(仮題)」 1997年に出版をし「後世に残すべき良書」として国立国会図書館に保管されていながら、長い間絶版状態だったために中古市場では高値で取引されていた「写真帖」が装いも新たに出来上がります。 この25年間には新たに発掘された写真も多数あることから、単に再版ということではなく、全く新しい写真集として編集をしなおしております。 札幌駅からC55の牽く「急行利尻」に乗り込み時空を超えた旅に出るというエピソードは「特急宗谷」へと変わり、早朝の問寒別駅で出迎えてくれた新聞配達員の少年も中年のオヤジとなり、といった具合に時代も進んでいきます。 もちろん共著相手の今井さんが担当するハードな記事も、新しく判明した資料を基に書き直されていますので、以前の本をお持ちの方でも、きっと御満足を頂ける内容だと自負しております。 *勿論これ以外にも定番商品たる「各種運材台車」などは再生産を重ねていきますし、状況によっては上記以外の製品、新しいタイプの運材台車や貨車などが発売される可能性もございます。 |