簡易軌道各種DC(浜中の釧路製DC・別海の泰和製DC・歌登の泰和製DC) 第1回 簡易軌道の各種DCは、基本的な構造は同一設計ですので、ここでは「歌登の泰和製DC」を例にとり、解説していきます。勿論、細かい部分のディテールは異なっていますが、この講座を御覧になれば作業の流れは御理解頂けるものと思います。 1.まず、車体側板と妻板とに窓枠・ドアーを半田付けします。 2.車体側板の裾には上下止め用のアングルを半田付けします。アングルの下辺は車体側板のそれと合同型で、しかも一般的な他社の製品とは逆に半田付けをするので深さも出し易く、位置決めは大変し易いと思います。 3.妻板の「こば」のバリを平ヤスリで軽く仕上げて、車体側板にピッタリと合うようにしておきます。 4.車体側板に妻板を半田付けします。左が半田付けしたところ、右が接合面を紙ヤスリで軽く仕上げたところです。紙ヤスリは最初は600番位で、仕上げには800番位ですると良いでしょう。 5.これにヘッドライト等の細かい部品を半田付けしますが、ヘッドライトは湯口をピンセット等で掴みながらすると、作業がし易いでしょう。 6.そして仕上げです。続く。 第2回 上まわりが完成したので、これからは下まわりに移ります。 1.まず、床板にエアータンクとその座、ボルスターを半田付けします。 2.床板関係の半田付けはこれだけで、あとはホワイトメタル部品の接着です。気になるようなバリはヤスッて仕上げておきましょう。この段階でウエイトも床板にネジ止めしてしまいます。 3.台車関連とギヤーボックスです。付随台車枠にはピンを半田付けしますが、台車は充分にコテで過熱して、しっかりとピンが止まっていることを確認しておきましょう。但し、ほんの少しの半田で固定しないと、マクラバリを組み合わせた時に動きが渋くなってしまいます。ギヤーボックスは基本的には「ホゾ組み」構造ですので、歪みに注意さえすれば難しくはないでしょう。 4.モーターのラグ板には配線をしておきます。 5.塗装の前の記念撮影です。何も総ての部品をバラバラにして、塗装しなければならないのではなく、問題が無ければある程度ビス止めした状態でもOKです。続く。 第3回 さて塗装に掛かります。 1.上まわりをクリームに、ベンチレーターはライトグレーに、床板まわりを黒に塗ったところです。ベンチレーターはダンボールのようなものに、カーペット用と称する強力両面テープでボスの部分をとめて塗装します。 2.台車まわりは、例によって竹串で刺して、それを発泡スチロール板に刺して塗装します。勿論、塗装する時は、一本づつ持ってします。発泡スチロールに刺したまま全部出来ると思うのは、なまぐさ者ですヨ。 3.金太郎の塗り分け方法は、このように説明書の上に透明プラ板をセロテープで止めて、塗り分けラインに沿ってカッターで凹を付けておき、このプラ板の上にマスキングテープを貼って、凹部をなぞるようにカッターで切っていきます。このマスキングテープを使って車体に貼る訳です。おへそライトがある場合は穴を開けておきます。 4.マスキングテープを貼り終え、2色目を塗装するところ。 5.歌登の泰和製DCにはスノウプロウが付きます。これは赤く塗らなければならないので、テープを貼って塗り分けます。続く。 第4回 塗装も終えたら、最後の仕上げにかかります。 1.車体を3色に塗り分けたあとは、ディカールを水貼りし、Hゴム部分にグレーを差して、クリヤーラッカーをオーバーコートします。ベンチレーターはライトグレーに塗っておいたので、これを接着します。 2.乾燥を待っている間に、下まわりを組み付けます。ギヤー部にはセラミックグリースを軽く塗っておきましょう。 3.付随台車側のマクラバリは写真のように平ヤスリで塗装を剥がしておき、ヤットコで直角に曲がっている部分を、気持ちだけ鋭角に曲げておくと、車輪が脱落しにくくなるでしょう。 4.ライト関係部品を接着し、窓ガラスを貼って、サボを貼るといよいよ出来上がりです。スノウプロウが車体の裾と接触する場合は、軽く指で歪みを直しておきましょう。 |