木曽のモーターカー改造コンテスト入賞作品

努力賞

須々木裕太さんの作品*杉沢の酒井製大型モーターカー



 



*秋田営林局五城目営林署杉沢森林鉄道に在籍していた、2台の酒井製大型モーターカーのうちの1台
 で、完全ハードトップ車体を持つ。他の1台はキャンバスルーフ+キャンバスドアで、新井氏撮影の
 走行風景も発表されているが、この車両は新井氏の写真には「木炭倉庫」の中に駐泊しているのが機
 関車の後ろにチラッと写っているのみですが、幸い佐々木精一氏が撮影されています。サイドドアと
 運転席窓の関係、屋根の深さなど、まさに改造ネタには打って付けです。

*車体側面と後面は自作、正面はラジエータを削り落しHゴム窓と庇を追加。ヘッドライトはエコー製
 シールドビーム。屋根上の給水口はカシメピン。足回りは床板を車体に嵌めこみ車高を落し、サイド
 フレームを新設。エンドビームはカプラーを残してロストパーツを削り直線形状にしました。サイド
 には1mmアングルから作った転向用ターンテーブルをセットしました。「蛸入道」のような不細工
 なスタイルでありますが、これはこれで秋田の田舎っぽくてそれなりに良いものであります。








 


須々木さんは高校生当時、創刊されたばかりの「とれいん」に素晴らしい林鉄模型を発表されたベテランモデラーさん。ここ数十年はアメリカの林鉄ものに御執心だったようですが、ひょんなことから日本の林鉄模型を再開されました。ベテランらしく豊富な知識を駆使されて、「酒井製モーターカーW」を秋田営林局のモーターカーに変身させてしまいました。きつめのウェザリングは情景の中に置くとよく馴染みます。