Chapter.4 「さあ、材料を仕込もう」の巻

信州の田舎に住んでいると、ジオラマはおろかストラクチャーの材料も、おいそれとは手に入りません。松本のNゲージ専門店にKATOのモジュールパネルを取り寄せて貰ったら、ナント一ヶ月(正確に言うならば33日間)も掛かってしまいました。なんで!?頼んだ翌日に問屋に注文して在庫が無いとしても、製造元にはその翌日には連絡が入るでしょう(つまりオーダーして2日目)。もしも週に1回しか配送が無いとしても、どんなに遅くとも一週間後には問屋に入荷するはず(ここで9日目)。問屋から小売店への配送が、これまた最大一週間としてもここで16日目。それが一ヶ月も掛かってしまうって、いったい何故なんだ?だから流通廃止論を唱えたくなってしまうのですヨ。作りたいな!と思っていたものが、段々としぼんでいってしまいます。
 これじゃあイカン!!ということで、ある週末に、お馴染みの蜜澤隊員と上京を決行!!隊員は東急ハンズに行ったことが無いというので、パウダーの類なども一緒に仕込んで来ようという腹づもりです。
 10時の開店に合わせて穂高を6時に出発。長野道・中央道ともに快調で、渋谷の町に着いたのがちょうど9時。マックで腹ごしらえをして乗り込みました。
 ストラクチャーを製作するときに一番使う1.5mm角の角材って、最近なかなか手に入らないんですネ。事前にエコーモデルに問い合わせたら在庫ナシ。ハンズ池袋店もナシ。渋谷店に電話したら、ようやく70本手に入りました。70本!!?ビックリされるでしょうが、地方に住んでいると、こういったモノはついつい多目に買ってしまうんです。欲しい!と思った時に無くっても、簡単に買いに行くことが出来ない。それだもんでついつい多くなってしまいます。渋谷店もこれで在庫はナシになってしまいました。
 そしてエコーモデルに立ち寄って、転轍器などの細々としたパーツを買い込んでようやく昼食。珊瑚模型店で「珊瑚祭」の打ち合わせをしてから、これまたお馴染みの中野のカルタゴへ。4時半頃になってしまいましたが、木曽好きの仲間が早くも陣取って作品の見せ合いっこなんかしています。
 各々のモジュールに統一したクラブプレートを貼ろう、ということになっているらしく、畑中シェフがデザインしたその原図をご披露。ウーム、なかなか銘板っぽくってイイですねえ。すかさずその上に持ち寄った車輛を乗せて記念撮影。
 皆さん注目の的は、何と言っても「大鹿淵の鉄橋」。これを畑中シェフは、ほぼ一週間で作ってしまったというのですから、凄いパワーです。ご本人は「小鹿渕ですよ」と謙遜されておられますが、充分に大鹿渕の雰囲気が漂っています。栗島さんがこないだ作り上げたDBT10tを乗せて、またもや記念撮影。一同から「ウォー!!」という歓声が上がりました。本線とウグイ川線とが平面クロスする、昔の線路配置にしてみたい、と畑中シェフ。「おーし、僕も頑張らねば!!」
 練馬ICで関越道に乗ったのがちょうど9時。夜に入って春のような生暖かい小雨が降り出していた東京の街でしたが、埼玉県に入ったらそれも止んだようで、蜜澤隊員と長かった今日一日を振り返りながらのドライブ。隊員は白川線の蘇水寮のセクションを模型化するそうなのですが、何せストラクチャー作りは初体験。目の当たりに見たシェフの作品たちは充分刺激になったようです。
 碓井峠を越えて信州に入ったらいきなり雪。途中、チェーン規制区間などがあり穂高に戻ってみたら、ウチに置いて行った隊員のクルマはスッポリと雪を被っていました。