Chapter.10 「小物に凝る」の巻

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 集材現場には、そこで使うワイヤロープを運んできたリールがよく転がっています。それを表現したくってリールを自作してみました。素材は1x2角材。まずこれをボンドで接着していき、サーフェーサーを吹き付けます。いくら木肌を表現したいからと言って、ケバ立ってた感じは頂けませんから。サンドペーパーで軽く仕上げて(きっちりと仕上げてしまうと折角の木材が活きませんから程ほどに)から、板の継ぎ目をマイナスドライバーでなぞって凹ませて、シャープペンで真ん中の穴を4mmに外周を30mmに記します。これをカッターで切り抜きます。中の板は12mm長にカットしたものを丸く並べて接着。


 ともすると木工工作の時っていうのは、半田付け作業がおっくうになりがちですが、より良い仕上がりを夢見てボルトナットを表現してみました。まず1mmx0.2tの帯金に穴を開けて0.4mmの線を半田付けしていきます。これをカットしてナットを1mm角に仕上げてから、写真のように何かに刺して黒く塗装をします。出来上がったボルト/ナットをリールに接着して出来上がり。仕上げに木曽モジュール倶楽部特製のディカールを貼ってみました。更にフロッキルの錆色を差してOK。ぐっと感じが出てきました。このディカールは珊瑚祭で倶楽部が売るんじゃないかな?


 引込線部分やポイントあたりにはレール間に板を貼ります。STウッドを41mm長にカットしたものを中心に並べていき、フラットブラックを薄く溶いたものを染み込ませるように塗っておきます。


 最後に樹木の製作です。何で最後にするかっていうと、先に植えてしまうと引っ掛けたりして、何かと邪魔になるからです。例によって庭のシャラの枝を幹に見立てて、それに適当に1mmのドリルで穴を開けていきます。そこにNOCHやエコーモデルの「スーパージオラマツリー」を適当な長さにカットしたモノを木工ボンドで差し込んで止めます。ヒノキの樹形を見ると、幹に対してほぼ垂直に枝が出ているので、それにならって形を整えていきます。ひと通り植えてみて疎らなところには、また穴を開けて差し込んでいきます。これが出来たら木工ボンドを水で薄めたモノを吹き付けて、そこにパウダーを振り掛けます。このままでも良いのですが、色味がナマな感じがしたので、乾いてからオリーブドラブをスプレーして色彩度を落としてみました。ボードに穴を開けてボンドで接着。これで出来上がりです。