皆さんの工作台から

工藤芳夫の世界/茶志内炭礦鉄道コハフ2(真谷地のコハフ1)

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茶志内の客車2作目、ということで「コハフ2」として組んだ真谷地のコハフ1です。
  キットを組み出す前に大抵の場合、基本構想と言いますか”こんな風に仕上げてみよう”という計画をまず立てます。時にはそれと共に、その車輛の故事来歴のでっちアップストーリーなども考えます。
  この「コハフ」の場合は、ドクトルもりこー氏の「炭山列車(とれいんNo.98)」の「デッキに立つ女学生」を狙ってみました(本当は氏に倣ってオハ31で作りたかったのですが、当時はまだHOjのキットが無かった)。
  今読み返すと「舌噛んで死んじゃいたい」ぐらい恥ずかしい「蛍物語」でも書きましたが、「あっ、これエコーの女学生ね」と言われるのも面白くないので、「旅と鉄道No.95」の栗原隆司氏撮影の写真をプロトタイプに、プライザーの人形をベースに大改造したものを乗せました。
  さて、「雄別のコハ」「真谷地のコハフ」はリリースされました。次(いつか)は「佐久のホハ」を!と思っているのは私だけでしょうか?ね、森川さん!

  この作品は未発表のものですが、コハ1同様に素晴らしい出来栄えです。妻面煙突の支えやドアー下のステップ吊りの追加、引き戸の建て付けの悪さまでを表現した歪み。この歪みは意図的としか思えません。車掌室にはハンドブレーキが追加され、床下からはちゃんとチェーンがブレーキシリンダーまで伸びています。ドアー脇の手摺にしても、つい車体に直角に付けてしまいがちですが、ドアー寄りに曲げてあります。そして仕上げ。木目には墨入れがなされているために、ぐっと立体的に見えています。因みに工藤氏はインレタを貼る時には、一旦クリヤーディカールに転写してから、それを車体に貼っています。こうすることにより、床下などの貼りにくい部分でも落ち着いて作業できる利点があります。
  どうやら、季節は夏から秋に変わったようですね。