Chapter.7「小さな機関庫の製作」の巻

 

次は2個ある機関庫の製作です。地面を仕上げるためには建物を先に作り、土台の寸法を正確に出してやらないとなりません。
 逆に建物を後に作ってしまうと、いざ建物を地面に置いたとき、地面が平らでないために土台が浮いてしまう事にもなりかねませんので。
 様々な写真を観察して大きさを決めたのですが、一番大事な車両限界的寸法は模型車両の大きさを測って、柱などが当たらないようにしなければならず、こういう時にはキットの説明書が役に立ったりします(^_-)。
 

設計図を書いたら、まず柱を切り出しますが、基本的に柱は1.5mm角の桧棒を使っています。
 主柱は長さで切り出しますが、はすかいになってる支柱などは図面の上に角材を置いてカッターで切ります。
 またカッターで切る時は恐らく転がすようにして切ると思いますが、そうすると必ず中心の部分がポツンと出っ張ってしまいます。
 それをそのまま使うと密着しないので、必ず平ヤスリで軽く撫でておくようにすると、接着度は向上します。

 

正確な寸法に切り出したつもりでも不揃いな事がありますので、そういう時はカッターでカットして揃えておきます。
 これで5組の柱が出来上がりました。この機関庫は素通しですから、中が良く見えます。柱はいわばハイライトとも云える部分ですので、手抜きは出来ません。

 

次は側面の下見板です。この部分はエコーモデルから「下見板セット」として販売されていますが、この機関庫のように中が丸見えの場合、まさかボール紙を見せる訳にもいきませんので、実物のように柱に下見板を接着していきます。
 また、この時、全長でカットして通して貼ってしまうと、あまりにも綺麗すぎてしまいますので、面倒ですが、柱ごとの寸法でカットして貼ります。
 作例では強度に不安があったので、一番上と下の板は「通し」で貼りましたが、そのニュアンスの違いは一目瞭然でしょう。
 

更にこの下見板には細い角材で押さえがありますので、1mm角の桧棒を貼っておきました。
 出来上がった側板と屋根裏の柱とを接着していき、箱状に組み立てます。これで結構しっかりしました。

 

裏側の妻面上部には下見板が貼ってありましたので、同様にしておきます。
 屋根板はエコーモデルの波板を使用しますが、ヘロヘロ感にはしたくなかったので、ボール紙の上に瞬間で接着。峰の部分には薄いボール紙を貼っておきます。

 

機関庫本体はエナメル系のフラットブラックを薄めたものを、染めるような感じで何回も塗り重ねて質感を出し、更に裾の部分はMWカラーのウェザリンググレーを軽く吹き付け、屋根は艦底色を塗ってからハンブロールの63番を薄く溶いたものでサビを表現しました。
 これである程度の感触を掴めたので、今度は窓のある大き目の機関庫の製作に掛かります(^_-)-☆。