「沼尻鉄道現地調査会」の巻-1


実はこの秋に予定している「第二回軽便祭」で沼尻を徹底的にやってみよう、ということで、「それなら一度みんなで行って、空気感を感じて来なくっちゃ」という訳で現地調査会が5月20-21日に行われました。
 今回の目的は、可能な限り廃線跡を辿ることと、もうひとつは「懐かしの沼尻軽便鉄道」の出版にあたり中心になって尽力され、現在では「廃線跡ウォーキング」や各種の保存活動にあたられている、「安部なか」さんとお会いすることでした。果たしてその成果はいかに。



 

 

穂高を6時に出発したのですが、危惧していた天気も良く「こりゃ幸先イイわい」と思っていたら、新潟県に入ると雨。ありゃりゃ。一旦日本海に出て、新潟からは磐越道で会津を目指します。途中、上越道と合流するところで事故渋滞に遭ってしまったのですが、若干時間に余裕があったので蒲原鉄道の跡を訪ねてみることに。この川の表情は信州のそれとは違う、いかにも新潟平野の表情です。



 

五泉の駅構内は、もちろん蒲原鉄道の線路は撤去されていますが、いかにも「ここに線路が敷かれていましたよ」ということが判る感じ。そう、右上に向かってカーブしていました。終点の村松駅構内はすっかり感じが変わってしまっていてガッカリしましたが、途中に保存車輌があったのでチョット寄り道。



 

メンバーとの待ち合わせ場所は猪苗代駅です。駅前には味っぽい会津バスの建物があって、模型ごころを誘います。駅前の道をちょっと行くと、これまた味な郵便局が。今は使われていないようですが、妻面の〒マークがイイですねえ。



 

まずは「緑の村」へ。ここにはDC12と2両のボサハが保存されています。みんなDC12の細部撮影に余念が無い様子。服部さんはボサハの車内で、一人もの想いに耽っていました。そう、この硬いシートに座って目を閉じれば、約38年前にタイムスリップしてしまいますからね。



 

昼ごはんは喜多方へ。喜多方と云えばやっぱラーメンでしょう。どの店に入ったら良いのか判らないので、あてずっぽうに入った店がここ。喜多方ラーメンって太麺なんですね。ボクは細いのが好きなので、チョットでしたが、味は良かったですよ。



 

マイスター宮下氏を筆頭に、この連中はちょっと味な建物があると急ブレーキ。何だなんだ?ってクルマを降りてみるとバス停。巻尺で寸法なんかもシッカリ測っています。うーん。日頃のたゆまぬ精進が模型作りには必要なんです。




ちょうどここでもC57が来るというので(さっきの折り返し列車ですね)、思い思いの場所で撮影。梅雨を思わせる天気だったので、ボクはその雰囲気で。もう少し煙を吐いて欲しかったなあ・・・。



 

今夜の宿泊地・沼尻温泉を目指します。途中、これまた目に留まったのがこの鉄橋。何だか妙な予感が・・・。クルマを降りてみたらその予感は的中。ダム建設工事のために敷かれていた線路橋で、なんと九州鉄道がドイツから輸入したものを再利用したそうな。やはり風格があります。



 

今度は農家ウォッチング。屋根はトタンに葺き換えられてしまっていますが、この小屋はイイ感じですねえ。もちろん奥の藁葺き家も。軽便モジュール倶楽部といっても。レイアウト作りのために観察するべきものは無限にあるんです。



 

宿に着いて一同ずっこけたのがこの歓迎看板。「軽便モズールクラブ」です。ここは福島。それを実感しました。我々が到着するのを待っていてくれた作務衣姿の安部さんは黒木瞳に似た素敵な方。ロビーで軽便話に花が咲いてしまい、部屋を案内しようと脇で待っていた仲居さんも諦めて引っ込んじゃいました。彼女の話はのちほどネ。



 

夕食後の宴会には不可欠なのが模型と新作モジュール。矢島さんが新作を持参して、みな溜息の連発。この機関庫はNゲージ用を使ったそうですが、とてもそうは見えませんでした。SLはバリキットの再利用。エンドレス線路での運転とエンドレスの飲み会、こうして夜は更けていったのでした。



 

これは余談。会津樋ノ口近くのコンビニで見つけたプレート。流石に豪雪地帯ですね。こんなの見たことありません。でも、何故か日付が全く入っていませんでした。あと、これは泊まった宿屋で見つけたもの。まるでローマ字表現ですね。