キット組立講座

木曽の大型B型客車2種

第1回
9月に入ると、この"木曽の大型B型客車(2種類)"のトータルキットが発売になります。このキットは、理髪車と同様に、しっかりとした作りを心掛けた設計になっていますので、落ち着いて作ればカチッとしたメリハリのあるモデルに仕上げる事ができます。
また、軽量化も考慮したインテリアも装備され、画竜点睛ともいえる細密な標記のサボまで含まれていますので、出来上がっても座右の1輌となることでしょう。
製品は、黄色い帯を巻いて連絡員室が合造され、日本農林機械型の板バネ台車を履いたものと、岩崎レール型台車を履いたものの2タイプで発売されます。
ここでは、連絡員室付のタイプを凡例として組み立てていきます。

1.まず、下の写真が上まわりの構成部品です。外観的には引き違い窓を立体的に表現し、構造的には長めの車体を補強する屋根裏の板はホゾ組みになっていますので、とても組み易くなっています。

2.最初に側板に窓枠を半田付けします。各々の窓柱が位置決めの目安です。


3.次に窓下のウインドウシルをエッチングの凹部をガイドに半田付けします。


4.妻板にはドアーを半田付けします。


5.側板と同様にウインドウシルを半田付けします。


6.テスリも半田付けして、出来上がった妻板です。続く。


第2回
1.出来上がった側板と妻板を組み合わせます。まず各々を直角に留意しつつL字形に半田付けし、それを更に組み合わせて口の字にします。

2.上下止め用のアングルを車体裾合わせで半田付けします。当社のキットは、アングルの位置出しをし易いように通常とは上下逆向きになっていますので、「裾から何ミリ引っ込めて」というような苦労をすることは無いでしょう。


3.車体の上面には補強板を半田付けします。この部品はホゾ組になっていますので、半田付けの位置出しがとても簡単です。これでかなりシッカリしました。


4.屋根板を車体に被せるようにして半田付けし、屋根端板も半田付けして、上まわりは完成です。


5.床板には台車ボルスターとドローバー受けを半田付けします。


6.インテリアです。簡略ながらこんな椅子が付くだけでも、窓越しにチラリと見えるのは良いものです。車体とは別に塗っておいて、接着剤で止めます。(続く)


第3回
1.台車には軸受メタルを半田付けします。これで半田付けは完了ですから、早速塗装にかかります。

2.いつものように竹串でパーツを刺して、発泡スチロール板を利用して塗装の準備をします。作業は黒一色ですから気軽です。


3.塗装も終わって組み上げた台車です。デッキ板は塗装後に接着します。


4.車体は全体を黒く塗ってしまいます。その後に屋根をマスキングして、マッハ模型の長野電鉄のファーストレッドを塗ります。御存知のように赤系統の色は透過性があるので、下に何色を塗るかによって仕上がりの色調が左右されます。今回はチョットくすんだ色合いにしたかったので、下に黒を塗りましたが、もっと派手目にしたければ白を塗ってやれば良いでしょう。


第4回
1.塗装が済んだら仕上げにかかります。屋根裏の補強板には仕切板を、車体アングル上には椅子を接着します。書き忘れましたが、インテリアはクリーム色に塗っておきます。椅子の上面は黒なのですが、室内部品は地味な色に塗ってしまうと、目立たなくなってしまいますから、あえてクリーム色でも構わないでしょう。

2.台車をセンターピンで床板に止めて、連結棒を組み込みます。止めるピンはエポキシ系接着剤で軽く止めておきます。


3.さあ、これで出来上がりです。ボギーDLと組み合わせると、いかにも本線級らしい堂々感がイイですネ。