キット組立講座


根室拓殖の銀龍号X&Y





「根室拓殖鉄道の銀龍号」は人気のある車両ですので過去再生産もしましたが、「かもめ号」「ちどり号」と模型化してくると、今の目から見て基本設計が23年前の製品は流石に見劣りがしますので、思い切って設計をし直してリニューアルする事に致しました。それがこのX&Yです(^^♪。
 23年前では考えられないような情報が豊富になり、より実車に忠実なモデルが出来上がったと自負しております。
 一度見たら忘れられないようなプロポーション、独特な表情のボンネットからキャブに掛けてのスタイル、いかにも大工が作りましたという風情の客室などなど、こんな車両が日本にあって、旅客鉄道で活躍していたのか!と思わせるような銀龍号。
 そんな車両史に燦然と輝く「根室拓殖の銀龍号」の魅力をこの組立講座から感じ取って頂ければ幸いです。



第1回
1.まずプレス絞りで出来た前面の側面には、どうしても工程上から歪みが出ていますので、それを修正します。
 平ヤスリで丁寧に仕上げて、出来るだけ凹んだ部分が出ないようにします。



2.次に側板に窓枠を半田付けします。位置決めはハンドル用穴を目安にすると良いでしょう。
 そして前面と合わせますが屋根の裏側にはエッチングヌキの帯状の部品を半田付けして補強とします。大した修正もなくピッタリと合うはずです。

 


3.キャブの後ろ側には妻板を半田付けしますが、窓枠は外から見て凹むような向きにします。



4.ウィンドウシルの裏側には半田メッキをしておき、キャブの後ろコーナーから順に半田付けしていきます。ドアーハンドルの穴が帯の真ん中にくるように、というのが上下方向の位置決めです。
 ドアーハンドルの穴の位置はよく記憶しておき、シルを貼ったあとでφ0.6mmのドリルで穴を明けておきます。



5.妻板にはアングルを下面合わせで半田付けをして、斜めの部分の窓枠は内側から、正面の窓枠は外側から半田付けします。
 そのあとワイパーや前期型の場合はヘッドライトケースを半田付けします。
 

 


6.ボンネットの湯口を丁寧に仕上げておきます。また、キャブとは1.4x3mmビスで止めますが、その時にボンネットが水平になるように甲丸ヤスリで削ってやります。ここはプロポーション的に重要な部分ですので、念入りに仕上げておきましょう。
 最後にベンチレーターを瞬間接着剤で止めますが、ドアーハンドルは塗装後に接着します。
 

 


第2回
1.客室の組み立てです。まず側板に窓枠を半田付けします。窓枠は少し上過ぎたかな?と思うような位置でOKです。
 そのあと、半田メッキをしておいた幕板やウィンドウシルを半田付けしますが、前後に少し飛び出した感じでOKです。
 左右各1ケ所のテスリ穴はシルを半田付けしたあとで、φ0.5mmドリルで穴を明けておきます。



2.前後の妻板です。それぞれに幕板とウィンドウシルを半田付けしますが、これらも裏側に半田メッキをしておくと、半田の流れも良いでしょう。
 後妻板は窓枠を半田付けしてから、ライト用の取付穴をφ0.5ドリルで明けておきます。また、下の方には荷台を半田付けします。

 


3.後妻板には組立図を見ながら裾合わせでアングルを半田付けしておき、妻板の板厚が見える方向で裾合わせで側板とL字に半田付けします。
 そして歪みのないように箱状に組み上げ、後部ライトを半田付けします。

 


4.前妻板のコーナーには裾合わせでアングルを半田付けして、屋根を半田付けします。



第3回
1.下まわりは軸受を床板に半田付けしますが、垂直に立つように留意しましょう。



2.前エンドビームを1.4x8mmビスで、後ろエンドビームを1.4x3mmビスで、ギヤーボックスを1.4x1.4mmビスで止めますが、ブレーキテコは別に塗装をして、塗装後に1.4x2mmビスで止めます。
 ウェイトは1.4x4mmビスで止めます。下まわりはたったこれだけで完了です(^O^)。



第4回
1.塗装に掛かります。まずMWC-53 MWプライマーで下塗りで処理をしたあと、ボディーは帯の色であるMWC-15 赤をボディー全体に塗ります。
 赤い塗料は透過性があるので、必ず下に白かグレーを塗るのが定石ですが、ウィンドウシルの帯の凹んだ部分には半田がありませんから大丈夫です。
 床板から下はMWC-02 黒で塗ってから、好みで若干のMWC-09 フラットベースを加えたMWC-10 クリヤーで艶を整え、MWC-17 ウェザリンググレーで軽くお化粧をしておきます。



2.帯の凹んだ部分をマスキングして、XはMWC-07 ライトブルーを、Yは銀色を塗ります。

 


3.これが乾いたらマスキングして、屋根をMWC-17 ダークグレーで塗り、別に塗っておいた長い方のテスリやハンドルを接着します。
 ライトケースの内側はプラカラーの銀色を塗っておき、リムとレンズを接着して、好みで若干のMWC-09 フラットベースを加えたMWC-10 クリヤーで艶を整え、屋根はMWC-05 ライトグレーで、その他はMWC-17 ウェザリンググレーで軽くお化粧をしておきます。
 そして最後に、レンズにはプラカラーのクリヤーを垂らしてやると良いでしょう。

 


4.集電ブラシは周囲の内側に僅かに切れ込みがあるラインでカットします。
 リード線は16cmありますので、まずそれを半分に切って、更に5.5cmと2.5cmにカットしておきます。
 短い方を集電ブラシに半田付けしておき、写真のように絶縁ワッシャを介しながら1.4x2mmビスで床板に止めます。
 ギヤーボックスの軸箱が入る部分はカッターなどで塗装を剥いでおきましょう。



5.ウォームギヤーと軸アダプターとは木工用瞬間接着剤で止め、モーター軸の先端にやはり木工用瞬間接着剤を塗っておき、写真のような深さ(ヲームギヤーの真ん中までモーター軸を入れる深さ)まで差し込んで止めます。
 そのモーターを床板に1.4x2mmビスで止めますが、モーターの上に「+」と表記されているラグ板を2個のモーターとも左前にセットします。そしてリード線をモーターのラグ板に「レールと並行に」半田付けし、集電ブラシからきた線も同様に半田付けします。
 動輪を組み込んで押さえ板は床板に1.4x1.4mmビスで止めます。

 




6.ボディーの窓にはプラ板から切り出したものを貼ります。
 床板とボディーとは1.4x2mmビスで止めて出来上がりです。











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