キット組立講座

上松の薬剤撒布車

この製品は頒布会形式による販売方法の第二弾「木曽の頒布会U」の第三回配布製品です。一連の木曽シリーズと同様に、組み立て易さと充実したディテールを両立させたモデルです。人形も楽しい、モデル心をくすぐる内容と自負しております。
 薬剤撒布車は「上松運輸営林署」と「王滝営林署」がそれぞれ1両づつ保有していました。そもそも薬剤撒布車とは、枕木の間や犬走りに生えた雑草を薬剤を使って枯らせるものです。その作業はタンクに入れた薬剤を、デッキに座った作業員がホースを持って撒布していきます。写真を見ると、作業員輸送用のカブースやC型客車とペアーで使用されたようです。
 ではこのユニークな車輛の工作をお楽しみ下さい。


写真をクリックして大きいサイズで御覧ください。

第1回
1.まず、タンクに3本のテスリを半田付けします。タンクに熱を取られ易いので、あらかじめガスコンロなどで予熱しておくと良いかも知れません。


2.デッキフレームにデッキテスリやホース4本、ブレーキテコを半田付けします。


3.台枠のC型になっている軸受受け部分に、軸受を段差の部分まで差し込んで半田付けします。


4.半田付けはこれで完了です。塗装に備えて、各々の部品の穴に竹串を刺したりしておきます。人形は写真のように、カーペット用などの強力な両面テープで保持すると良いでしょう。


第2回
1.タンク部分はMWC-08 沼尻旧塗装用グリーンで塗ります。乾いたらインレタの表記を入れます。非常に付き易いので思わぬところが転写してしまわないように、ハサミでカットして作業するのも良いでしょう。「上松運輸営林署」の文字が無い頃もあったようですので、好みで選んでください。最後にテスリに黄色を塗って、クリアーラッカーでオーバーコートをしておきます。


2.下まわりはMWC-02 王滝営林署DL用ブラックで塗ってから、前後のデッキ板(別部品のステップ板も)を木の色に塗ります。更にブレーキポストやテスリ部分を空色(見本ではタミヤカラーのXF23ライトブルーを使用)に塗ります。


3.台枠をデッキフレームに1.4x2mmビスで止めます。まずテスリを台枠に差し込んで、そこを支点にして回転させて組み付けると、上手くいくでしょう。タンクは2x4mmビスで止めます。人形は白衣を着て、黄色いヘルメット、目には防毒メガネ、口には白いマスク、手にはゴム手袋、そして黒い長靴を履かせてあげましょう。これをデッキに接着して出来上がりです。