秋田市在住のワーゲンクラブ会員・小林さんから、地元に残る仁鮒(ニフ)の客車を取材した写真を送って頂きました。これも貴重な資料ということで、皆さんに御紹介致します。(もりこー)
紅葉の時季も終わりになり、ずいぶんと寒い日も増えて参りました。珊瑚祭も盛況のうちに終わられたことと推察致します。私は残念ながら行くことが出来なく、悔しい思いをしております。
秋田の森林鉄道は、二ツ井・鷹ノ巣・早口にそれぞれ木工所があって、独自に台車や客車を作っていたそうです。そのためか、各所によって作りが違っていたし、職人が図面も引かず基本寸法をわきまえて作っていたので、今に残る資料がありません。
現在、あと2両の保存客車と1組の台車が残っています。今回ご紹介した客車も、雪の降る前には解体が決まっているようです。
木曽の客車と比較していただける様にラフですが、寸法図を同封致しました。ずいぶんと小さいと思いますが、秋田の山は条件が厳しいため、小型なのだそうです。また、軌道も弱いため、軽い木製の台車が多用されたそうです。後期には本線すじは鋼製の台車も使用されたようですが。
秋田の仁別森林博物館には、BLWのSL(北海道で使用)、巻上機、ボギーDL、バラスト散布車など、状態は悪いですが保存されています。
仁鮒近くの水田に物置として使われている廃車体です。南東側から撮影。
台車は木製の運材台車とのことです。(OBの話)
南西側より。日光が直接当たるためか、腰板がほとんど無くなっています。
北東側より。北側は腰板が東側に残っています。
四隅の柱は鉄のアングルで補強されています。
北側より。窓ガラスは総て無くなっています。車体は意外としっかりしています。
車内です。天井も側もしっかり色が残っています。
ガラスさえあれば現役の頃のようです。
天井も現役の頃と殆ど変わらないと思います。
妻板側には当時そのままに注意書があります。照明はどうしていたのでしょうか?
妻外側上部にはコンセントが残っているのですが、その先の配線が見当たりませんでした。
座席のあったところです。側面がカーブしています。窓の金具は国鉄の客車の小型版のようです。
寸法を測ってみました。クリックして大きな画面で御覧下さい。
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