もりこーの木曽路日記

平成14年8月25日ー採寸の旅

Chapter.1 ホテル・アルカディア



上の写真がメールに添えられていた写真。この方が訪れたのは数年前だそうで、今でも残っているかどうか?というのがまず第一の問題点でした。その旨を問い合わせてみたところ、ご丁寧に調べに行ってくださり「残っていて、周りの草も刈られていましたが、茶色に塗り替えられていました」との報告を頂きました。これはもう、行くしかないでしょう。
  頂いた地図を頼りに長野市入り。穂高から約1時間半の行程でした。長野オリンピックのボブスレー/リュージュの会場となった飯綱高原を目指すと「ホテル・アルカディア」というホテルがあります。テニスコートや釣堀などの付帯施設のひとつとして運材台車と共にこの機関車は保存されていました。
  送って頂いた写真から「只者ではない」とは予想はしていましたが、行ってみてビックリ!!これは本当に只者ではなかったのです。深いカーブのキャブ屋根、引き違いの正面窓、後期台枠、変形ラジエター保護枠。更に行ってみて気づいたのは、前方の屋根上ヘッドライトの形状、左右バックミラーステイの基部、継ぎ足した排気管、更にラジエター左右にヘッドライトステイの痕跡があったのです。これらの特徴は明らかに「木曽谷の森林鉄道」199ページ中段に掲載されている「白川線の2個ライト」そのもの(もしくは仲間)だったのです。
  穂高に帰ってから蜜澤隊員と様々な資料を調べてみたら、消去法で77〜79号機のいずれか、ということが判明しました。また、一緒に保存(放置?)されていたB客の下まわり(ようするに崩壊して撤去されてしまった上まわり以外の部分)は、同じ白川線にいた王営No.16と判断しました。

 
保存車輛はこちらです。看板のDLは10tDBT。


   
まずは少し離れた場所から前後左右を。


   
クランク軸受ナシ。ラジエターキャップバネナシ。前部灯異種。3段ステップ。


   
SKW入り台枠。変形ラジエター保護枠。バックミラー座。
前照灯ステイ(指す場所が違うでしょ。本当は保護枠ステイの所)。


   
前部ヘッドライトは標準的な形のそれではなく、明らかに後付け。


   
特徴的な部分を少し離れたところから。


   
ボンネットを中心に斜め上から。


 
キャブの中。前部上方には物置棚があります。