ホイットコム作品展入賞作品

審査委員長賞

小島正道さんの作品*中標津のホイットコム、後部解放キャブ仕様





 




応募用紙に添えられた記事をスキャンしました。(モデルワーゲン記)

モーターをキャブからボンネットに移して、キャブインテリアを製作しました。
沼田のホイットコムのキャブインテリアを出来るだけ再現しました。

ベース:中標津のホイットコム
モーター:クラフト小型モーター(6Vです)
キャブインテリア:スクラッチ
人形:くりしま堂Bセット

動力はウォーム2個による2軸駆動で、キット付属のウォームが長めなので半分に切断して使用できました。モーターはクラフト発売の0608サイズ、このサイズならボンネット内にギリギリで納まります。
 ウォーム軸の駆動は12:24のモジュール0.25の平ギアです。減速比をもっと大きくしたかったのですが、フレームに納まるサイズと、モーターとウォームが干渉しない軸間にするには12:24しか選択肢がありませんでした。大ギアと軸の固定はカーラーを旋盤で製作しました。

モーター受けやウォーム軸受けは1mm厚の真鍮板を台枠に直接半田付けしました。車輪とウォームの噛み合わせを調整できないので、何度も半田付けをやり直して、やっとスムーズに回るようになりました。

キャブは当初、原型の操作系で製作しようと思ったのですが、平ギアがキャブ側に出っ張っている部分を隠し難いので、沼田のホイットコムのキャブ内を再現することにしました。
 キャブ内に出っ張っている燃料タンクは、旋盤で真鍮棒より製作。変速レバーはハンドレールノブを真鍮線に半田付けして、それらしい形にドリルレース。ブレーキレバーは0.7mmの角線を刃幅0.1mmというメタルソーでスリットを入れて拡げました。レバー間のペダルも付けましたが、組立てたら隠れて見えませんでした。窓際のスロットルは真鍮線を曲げてそれらしい形にしました。メーター類は見栄えも考慮して大きめに作ってあります。
 人形はくりしま堂のBセットのヘルメットを被った人を使用。手足はそれらしく曲げて、レバーに合うようにしてあります。

集電はベリリウム銅線を車輪の裏側に接するように曲げて、0.3mm厚の両面基板に半田付けし、台枠の内側に接着してあります。

塗装は、室内はライトグリーン、外装は湘南グリーンです。キャブインテリアは細かく色付けしました。車体色が暗いので、窓枠はライトウッドにしました。半艶の缶スプレーでコート。

キャブインテリアの製作だけでも丸一日、塗装も丸一日。手間が掛かった割りには出来上がりは地味ですが、キャブを覗くとインテリアが見えて疲れもどこかに行ってしまいます。
 金属ギアなので音は大きめですが、走る姿を眺めていると、ギア音もいつしかエンジン音に聞こえて・・・来ないでしょうか??