JAMセッション#1


8月20日〜22日に開催されたJAMに「木曽モジュール倶楽部」として初参加。以前の綿密な打ち合わせを経て、いよいよ搬入当日となりました。出展コーナーも会場を入ったすぐの所というプレッシャーも何のその。搬入⇒接続⇒走行調整といった一連の流れも、度を重ねるごとにメンバーの息も合い、当日の指揮者がチョットしたコメントをするだけで各人は「自分がいま何をするべきか」ということを判断して、動けるようにまでなりました。凄い!
 今回は特に新しいモジュール発表はありませんでしたが、同時複数列車運転というDCCの利用ならではの見せ方(つまり自分達が楽しむと同時に、お客様にも楽しんで頂きたい、という気持ち)、その安定した運行を目指す、というのがポイントとなっていました。
 そんなJAMの模様を、非公開の設営日の様子も含めてリポートさせて頂きます。



 

 

搬入当日の19日は、台風一過を思わせる晴天。ビッグサイトの地下駐車場に14時待ち合わせだったので、穂高を出たのが余裕を見て9時半。とても気持ちよく長野道〜中央道を飛ばして行きました。東京に住んでいた頃とは、湾岸近辺も全く変わってしまったので、ちゃんと辿り着けるか不安で一杯でしたが、まあ、同じ日本人。道路標示を見ながら行けば、何とかなるだろうとたかをくくっていました。途中、小仏トンネル付近でちょっと渋滞。ふと前を見たら「頚城運送倉庫」と書かれたトラック。お馴染みの「マルK」の社紋です。首都高に入っても、またもや万年渋滞。消耗だなあ・・・。でも初めて渡るベイブリッジを見た時には、思わず記念撮影をしてしまいました。お台場のICを下りてさあ大変。自分が一体どこに居るのか判らない。グルグル回っているうちに、路肩に停まっている消防車を発見。流石に消防員だったら知ってるだろうと思って「ビッグサイトってどっちですか?」と聞いたら、チラとクルマの松本ナンバーを見て、丁寧に教えてくれました。あの消防車何やってたんだろう。

 

会場にモジュールを運び込んでからはもう慣れたもの。今回は並べた机の上に布を貼ったり、カーペットを敷いたり、という作業はありましたが、接続もバッチリ。前回までの教訓で、モジュールの背景が高いものが連続すると、運転手に列車が何処を走っているのか判らなくなってしまったので、今回は情景の繋がりも考慮しつつ、凹凸が適度に混じるように設定されました。モジュール同士はボルトで締め付けていきます。

 

 

モジュールの水平度も重要なチェックポイント。水準器を使って測り、台枠に付けたアジャスターで微調整していきます。そのあと、運材台車をサーッと走らせてみて、不具合が無いかをチェックします。問題がある部分は、ラジペンなどで線路を補修していきます。やはり度重なる運搬によって、微妙にズレが生じるもので、この作業は欠かせません。下黒沢の鉄橋の線路を保線しているのは長者丸氏。彼の右に出る保線マンは居ません。別コーナーでは(本当は喫煙コーナー)モジュールの配置図を元に、DCC用フィーダーの位置確認や運行計画などが綿密に打ち合わされます。

 

今回、下黒沢にはDCCサウンド用のグラウンドスピーカーが組み込まれました。これで大きな会場でもDLのエキゾーストノイズやSLのドラフト音が聞こえるようになりました。右の写真は初公開の「小鹿ジャンクション」の配電盤。所々にフレキが貼ってあって、それが配線の単純化に役立っているのは、脳味噌の柔軟なシェフならではのもの。

 

今回の運転会に何とか間に合った、DCCデコーダー組込済みのキャブフォワード。kondoura近藤さんの作品です。御覧のように1輌はキャブのドアー全開、もう1輌はボンネットの点検扉が開いています。これは製品とは逆向きにモーターを納めたそうで、キャブインテリアは若干犠牲になるものの、やってみたいスタイルですね。近日中にレポートを送ってくれるそうです。

 

こちらは長者丸さんの5tDLとB客。B客も運転会に何とか間に合いました。渋い色調と、キャブフォワードの人形を利用して座らせた作業員が効果的でした。この5tDLにもデコーダーが組み込まれています。

 

左は同じく長者丸さんのフラットカー。運材台車を利用して、角材を渡しただけですが、2重に渡したチェーンと黄色く塗った台車がイイ感じ。右は神戸手前さんの「いずも号」。氏は大井川鉄道が好きなので、乗工社のロコを利用して作り上げてしまいました。キャブ正面の出窓はなんと、酒井5tDLの3枚窓の利用だそうです。


細かい調整や、当日はスタッフは楽しめないので、変わるがわる運転をしたりして、準備OK。結局会場をあとにしたのは20時でした。さあ、お客様は一杯来てくれるかな?