王滝村公開運転会


「よもやま話」にも書きましたが、KMCのメンバーのひとつの「夢」だった、木曽森のふるさと王滝村での運転会が、平成16年5月8〜9日に、王滝村公民館体育室で催されました。初日は好天に恵まれましたが、翌日は生憎朝から雨にも係わらず、地元の方々をはじめとして、モデルワーゲンのお得意様の方々は遠くは東京や静岡から馳せ参じて下さいました。
 当日は地元各紙はもとより、信越放送のテレビマンも取材に来られ、11日には夕方のニュースワイドでも採り上げられ、木曽の山中での出来事とはいえ、いかにインパクトのあった催しであったかが報じられました。
 そんな公開運転会の「B客赤シャツ軍団」の模様を、モデラーの立場から御報告してみたいと思います。TOP写真は何と29年ぶりに「やまばと号」を運転する、もと同号の運転手さん三浦征弘さん。


 
左は事前打ち合わせに王滝村を訪れ取材を受けた時の、右は9日のトップ記事です。


 

穂高を出発前。今回は松井大和氏作のジオラマ「滝越」や「田島」「濁川線」も持ち込み展示をする手筈になっていたので、蜜澤隊員のクルマも借り出して、重連での出発となりました。公民館に着いてみると、夜中に出発した東京組の面々が「遠足の前」状態でもう着いていました。公民館の掲示板には運転会の告知が。

 

9時半になると、まさにゲートを放たれた競争馬のように、いざ接合です。流石に慣れたモノとはいえ、今回は実際の情景の流れに沿ったモジュール連結に拘ったため、接合部の微妙な調整に意外と手間取ってしまいました。

 

上松からいらっしゃった或る方が、森下定一さんの写真を管理されているので飾ったら、と申し出てくださり、急遽展示スペースが設けられました。総て全紙サイズで150枚ほど持ち込まれ、見たことも無いような未公開の写真にメンバーは持ち場を忘れるほどでした。

 

 

平田さんの新作。前回の「上松停車場」とは打って変わって、今回は初めてデブコンを使った「助六線」に挑戦。あまりのイメージチェンジに、メンバーは驚いてしまいました。勿論出来の素晴らしさにも。実写の看板をPCで縮小した表現も、相変わらず効果的に使われていました。

 

新メンバー山根さんのモジュールは、大島付近の情景。とても一年生とは思えないその出来に、古参メンバーはプレッシャー気味。頑張らねば。

 

今回の運転会直前、ウチのHPに掲載された「助六駐泊所」を、陣田さんは名古屋から持参されました。こりゃ、メンバーに引き込むしかないでしょう、とは当夜の宴会での話題に。

 

 

地元の方々も段々と集まってこられました。「よもやま話」にも書きましたが、お孫さんを連れてこられた年配の方や、若いお嫁さんと思しき方と同伴された方など、世代を超えた方々が思い出話を語られているのが印象的でした。

 

夕方になると体育館の窓から夕陽が差し込み、とてもイイ感じの自然光が。ほんの数分の出来事でしたが、まさに30数年前と同じ王滝の光が「やまばと号」に当たっていました。

 

「やまばと号」の運転手だった三浦征弘さんも遊びに来られて、ご自分が書かれた「林鉄のむら」をサイン付きでKMCのメンバーにプレゼント。みな感激していました。懐かしのエピソードを聞かせて頂けたり、滝越に保存されている「やまばと号」まで連れて行って頂け、実車を前に当時の話もお伺いできました。他に田島の修繕庫を建てたときに、大工さんとして携わられた方もお見えになり、その時の逸話もお伺い出来たのは予想外の収穫。恒例の記念撮影も。中央の方が、今回大変お世話になった観光課の小谷さんです。有難うございました。
 さあ、次の公開運転会は8月20〜22日のJAMです。

 小谷さんからKMCの掲示板宛に届いたメール:
KMCの皆さん、たいへんありがとうございました。2日間の運転会本当にお疲れ様でした。モジュールを見ながら当時の思い出話などされている方を見ると、今回実施できたことは本当に良かったと思います。これも皆さんのおかげと感謝しております。これを機会に、森林鉄道の保存の気運も高まってくると思いますので頑張っていこうと思います。また、このような機会を是非つくりたいと思いますのでご協力をお願いします。