10月6日 会津下館モジュール製作日誌


朝、バラストを恐る恐る触ってみたら半乾きだったので、ストラクチャーの工作をすることにしました。農協の方は後回しにして、とりあえず駅舎と便所を作りました。日本建築というのは尺貫法で出来ているので、写真を見れば大体の大きさが判るのが便利です。先日この駅の跡を訪ねたのですが、便所は何故か健在だったのに、駅舎は残念ながら壊されてしまい、跡形もありませんでした。ならば写真から大きさを割り出すしかなかろう、とカッターをふるいました。


 

 機芸出版社で発行している「軽便探訪」という本に、数カットだけこの駅舎の写真が載っています。扉の大きさを半間x1間と考えて、全体の見取図を描いていきます。ただ、この本には背面の写真が無いので、この連載のタイトル写真に使わせて頂いている阿久津さんの写真が無かったら、背面の張り出しには気付かなかったでしょう。ただ、この面のディテールは不明のままですので、推測で作ってみました。
 駅舎の屋根はトタン葺きですので、短冊状にカットしたt0.2mmのプラ板に適当な間隔(14mmでやってみましたが)にカッターでスジを入れたものを、ボール紙の上に互い違いにずらして貼っていきました。
 駅舎本体は、極く薄く溶いたエナメル塗料のフラットブラックを染み込ませるようにして何度も塗り、屋根はハルレッドを原液のまま塗りました。このままでは生な感じですから、ピースコンで軽くウェザリングをする予定です。
 便所は採寸が可能でしたので、大小の器も含めて寸法を測ってきました。通りを通るクルマのドライバーたちは、何してんだろうアイツは、と思っていたでしょうね。


 バラストが乾いたようなので、一気にプラスターを撒きます。素材はTOMIXのシーナリースプラスター。これは細かい砂状の粒子が入っているので、乾いた時にヌメっとした感じが無くて気に入っています。用水も含めて左側には、小さくカットしておいたキッチンタオルを天婦羅の要領で貼り付けていき、右側の構内には薄めに溶いたものを流していきます。